五色ヶ原の森の鳥

五色ヶ原の鳥をご紹介いたします
写真:左よりオオルリ・コマドリ・カケス・アカゲラ
※鳥の写真は五色ヶ原で撮影されたものではありません
五色ヶ原では春から初夏にかけ数多くの鳥の声を聞いたり時には姿を見ることができます。コースを歩きながらよく聞かれる鳥たちをご紹介します。姿を見かけるのが難しくても鳴き声は耳をすませば聞こえてきます。五感をフルに働かせ鳥の声も楽しみましょう。
夏鳥というのは春になると南から日本にやってくる鳥たち、留鳥は年中日本にいる鳥です。ここに紹介した鳥たちは市街地にもいる鳥もあれば、山中に行かなければ見たり聞いたりできない鳥もいます。ゴスワラコース上部とカモシカコースやシラビソコースの下部とは約600m~700mの標高差があります。コマドリやカヤクグリ、メボソムシクイ、ルリビタキなどは乗鞍岳に近いゴスワラコースでよく鳴いていますが、他のコースでももちろん聞くことができます。

ミソサザイ(留鳥)

賑やかなジャズを思わせる複雑な鳴き声の持ち主です。小さな身体(約10cmほど)なのに渓流の水音に負けない大きな澄んだ声が遠くからも聞かれます。渓流近くの地上近くで鳴くので切り株や岩の上を探しましょう。

オオルリ(夏鳥)

木のてっぺん近くで鳴いています。さえずりは複雑で最後に「ジィジィ」が聞こえるのが特徴です。コバルトブルーのとても美しい鳥で、近くで鳴いていたら上を見上げ木のてっぺんを探しましょう。

コマドリ(夏鳥)

明るいオレンジ色の身体いっぱい使って高く「ヒンカラカラララ・・・」と大きな声で鳴きます。この鳴き声が馬のいななきに似ていることから「駒鳥」の名が付いています。

コルリ(夏鳥)

スズメ大の青い鳥です。「チッチッチッチッチッチ・・・・」の前奏の後にコマドリそっくりの鳴き声が続きます。

キビタキ(夏鳥)

さえずりはピーフィピッポロピッポロピッポロとか時には「ツクツクボウシ」のような鳴き方をしたりで複雑な声で鳴きます。オスは上面は黒く眉斑と腰は黄色、喉はオレンジの美しい鳥です。

シジュウカラ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ(留鳥)

この鳥たちを鳴き声で識別するのは大変難しいです。ツーツーピー、ツツピー、ツツピンツツピン、ツピーツピー等々、よく山中で聞きますが姿を見ないと誰が鳴いているかよく解りません。秋、冬の葉落した雑木林ではエナガやコガラも含め一緒に行動する姿が良く観察されます。

ホトトギス(夏鳥)

鳴き声が特徴的で「特許許可局」と聞きなします。飛びながら鳴くので観察は難しいですね。

ツツドリ(夏鳥)

ホトトギスと同じくカッコーの仲間。「ホッホホッホ」「ポッポポッポ」と竹筒を打つような声で鳴くことからこの名があります。

ジュウイチ(夏鳥)

これもカッコーの仲間。鳴き声が「ジュイチージュイチー」と繰り返しだんだん早くなりお終いはジヒシンジヒシンと聞こえます。

センダイムシクイ(夏鳥)

鳴き声を「ショウチュウイッパイグィー」や「ツルチヨギミー」などと聞きなすウグイスの仲間です。ツツドリの生息する地域ではしばしば托卵の相手になっています。

エゾムシクイ(夏鳥)

ウグイスの仲間で「ヒーチーキー」と高く澄んだ声の持ち主です。特徴的な鳴き声で似た鳴き声の鳥はいません。

メボソムシクイ(夏鳥)

これもウグイスの仲間です。主に亜高山帯に分布し、乗鞍岳畳平周辺でもチョリチョリチョリチョリやジュリジュリジュリと聞こえる声で鳴いています。

カヤクグリ(留鳥)

針葉樹林や高山のハイマツ帯で繁殖しています。この鳥も乗鞍岳畳平周辺でも鳴いています。ミソサザイに似た声でチュルチュルチリツチリツチリリと早口でさえずります。冬はより低い平地の林に移動します。

ルリビタキ(留鳥)

亜高山帯の針葉樹林で繁殖しています。スズメ大のルリ色の鳥でヒッチョロチョロチョロリと「寂しげ」に針葉樹の森の中で鳴いているのが聞かれます。

カワガラス(留鳥)

夏になると奥山の渓谷に避暑に上がってくる鳥です。谷川沿いに「ビッビッビッビ・・・」と力強く鳴きながら飛んでいきます。いつも水辺にいて、水に潜って水生昆虫を餌にしています。

アカゲラ(留鳥)

繁殖期には木を連打するタラララララという音が聞こえます。これをドラミングと言います。主に標高800m以上で見られるキツツキです。

コゲラ(留鳥)

スズメ大の小さなキツツキです。コゲラも繁殖期には木を連打するドラミングが聞かれます。繁殖期以外はエナガやカラ類などと混群して行動しています。

カケス(留鳥)

カラスの仲間で、「ジェーィジェーイ」と鳴きますが、他の鳥の鳴き声をまねる時もあります。翼の一部に白と青の美しい斑があります。

ホシガラス(留鳥)

亜高山帯から高山帯にかけて生活するカラスの仲間です。背から腹にかけて白い斑点があることからホシガラスの名があります。人をあまり怖がらず、木の枝に止まっているのを見ることができます。

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